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どうも一匹狼(ぼっちオタク)嘉太郎です。
「よきんこ(よきんこう)」というものをご存知でしょうか?
僕は聞いたことあるが意味は分からず、大人になってから誘われてどういうものか知りました。
ザックリ説明すると
「友達同士でお金を積み立てて、そのお金で宴会をしたり旅行に行ったりする」
というもので漢字では預金講(よきんこ)と書きます。
僕が誘われた預金講は残念ながら音楽性の違いにより解散することとなりましたが、基本的には30代半ば頃から始まり長期間続くようです。
加賀市出身者から聞いた話によると、「仲の良い同級生の男友達が大厄の厄払いに伊勢参りをして、滋賀県某所のお風呂で身を清める」というのがメインイベントだそうです。(地域によって異なるかもしれません)
預金講について、石川県の極一部のマイナー文化だろうと思っていたのですが実はそうでもないようです。
同じような文化を関東では無尽(むじん)もしくは無尽講(むじんこう)、関西では頼母子(たのもし)もしくは頼母子講(たのもしこう)と呼んでいます。
無尽は時代と共に廃れつつありますが、現代でも沖縄県では県民の過半数が参加していると言われ、九州各地、山梨県、福島会津地方、岐阜県飛騨地方、愛媛県今治市などでもよく行われているようです。
石川県はというと
石川県加賀市、とくに山中温泉地区、山代温泉地区では預金講(「よきんこ」と呼ばれる)という無尽が盛んである。これは蓮如が信者に講を勧めたことの名残とされるが、現在では浄土真宗の信仰とは無関係である。特にこの地域で無尽が発達した理由には零細な旅館業者や山中塗の問屋や個人事業主である職人が多かったことから金融機関に頼らずに相互に金を融通しあう組織が必要とされたことが大きいとされる。
引用元Wikipedia
1990年代までは平時には宴会や旅行目的の会であるが、メンバー本人あるいはその身内に不幸があった場合は葬儀を業者に頼らず、預金講仲間が取り仕切るのが地域の常識であった。
しかし2000年代に入ってからは地区の高齢化率の高さと地区住民の多くが従事する地場産業の疲弊ゆえにこの葬儀の際の互助組織という役割は廃れている。
ということで、昔は葬儀も預金講で行うほどのグループだったようです。
昔と言っても30年ほど前ですから、今でも資金力や繋がりの強いグループは存在しているかもしれません。
無尽・預金講、中々に興味深い風習で意識はせずとも同じような活動をしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ちなみに無尽という相互扶助のシステムにより、金融知識が無くとも仲間との助け合いで何とかやっていける、その結果として金融リテラシーが低下しているという指摘もあるようです。
お金のことについて「わからない、何とかなる」などと思わず、知識を付け管理し経済的自立を目指しましょう。