チョコレート嚢胞手術記録⑤

手術記録アイキャッチ

前回の続きです。Finalです。

退院後の生活

やはり普段通り歩けず、仕事は二日お休みをもらいました。
丸一週間お休みということになります。
確かに座り仕事「だけ」ならできると思いますが、職場へ行くための階段の上り下りや車の運転、日常のちょっとした動きが全てハードに感じます。
下手に出社して心配や迷惑をかけるくらいなら、潔く休んでリハビリに徹しようと思いました。
その後、日常生活に戻り、意識して身体を動かしているとめきめきと復活していきました。

意外と使われている腹筋

慎重に動いている割にはちょっとした動作でもお腹に響くので、ただ生活しているだけでも意外と腹筋って使っているんだなと実感します。
もともと姿勢の良いヴァイ子、術後二週間くらいは痛みのため猫背になっていました。
よく「良い姿勢を保つには腹筋が必要」と聞きますが、これまで無意識にできていた身としては、姿勢良くいるために筋肉を使った覚えはないとすら思ってしまいます。
ところが術後は少しでも身体を真っ直ぐに安定させようとすると、お腹にピリピリと痛みが走ります。

膨らんだお腹のその後

術後、妊婦さんのようにお腹が膨らんでびっくりしましたが、徐々にしぼんでいくとネットで見たので大人しく様子観察。
本当に大きく膨らむので、今まで通勤に使っていたパンツが穿けなくなってしまい、ゴムのスカートを購入しました。それくらいに膨らみます。
三週間経っても萎んだ感じがせず不安がいっぱい。
太っただけかもしれないので体重を確認してみると、むしろ手術前よりも体重減。
再診のときにドクターに相談してみたら、「時間が経てばへこんでいきますよー」と呑気な返事がきました。
体重を見る限り、太ったわけでもなさそうなので、とにかくドクターやネットの言葉を信じて待っていたら、一ヶ月半ほどでかなりへこみました。安心。

仕事に戻ってみて

平日の仕事はデスクワークなので、移動以外には特に心配はありませんでした。
土日祝のバイトは動き回るため、お腹を庇いながらの仕事です。
重いものを持ったり走ったりしなければいけませんが、何となく「これ以上重いものを持ったらいけないな」「これくらいまでの早歩きならできるな」というのが分かるので、その時の体調に合わせてちょっと無理しながら動けました。
いや正直、五月の連休にほぼフル出勤だったので、そこそこに無理しながら動き回ったので、とても良いリハビリになっちゃいました。
その後にお腹の膨らみも萎んでいったので、たっぷり動いたお陰かもしれません。

1ヶ月で平常運転

確実に日々良くなっていますが、良くなっているからこそ油断して不意打ちで痛みが走ることがあります。
朝、ベッドから起き上がるときや、高いところにあるものを取ろうとしたとき、うつ伏せで横になったときなどなど・・・。
それも丸一ヶ月も経てば完全になくなています。
手術をしたという経験だけが、自分の中で武勇伝として誇らしげに残ります。

結構気になるお金の話

入院・手術なんて怖いし面倒くさい上に、お金もかなりかかるからますます憂鬱です。
ヴァイ子は今回は高額医療費制度と民間保険会社の手術・入院保険に助けられたので紹介していきます。

高額医療費支給制度

高額医療費支給制度とは、一ヶ月間のうちにかかる医療費の自己負担限度額が超えた場合、超えた分は国が負担してくれる制度です。
ヴァイ子も五日間の入院+手術で、結構な額になりました。
総額が大体60万円だったため、3割負担で18万円です。
しかも安心して入院生活を送りたいがために、少し割高の個室を選んだところ結局20万円を超えてしまいました。
それでも高額医療費支給制度のお陰で10万円ほどで済みました。
高額医療費支給制度の流れはこちら↓

  • 入院前に申請書を手に入れる(大体入院前に病院のワーカーさんから貰えたりします)
  • 入院から最低10日前には記入して発送(申請書を確認してもらい限度額適用認定証が届くまで一週間近くかかります)
  • 退院時に支払い窓口で認定証を提出すると、適用後の金額で済みます

もし間に合わなかった場合は適用前の金額を支払い、後日認定証を提出して多く支払った分を還付してもらうことになるそうです。
ズボラなヴァイ子は勿論間に合わず、一時的にでも20万円も引き落とされるのかと憂鬱になっていましたが、ヴァイ子の退院日は日曜日。
どちみち支払い窓口は閉鎖されているので、精算は再診のときになったお陰でスムーズに限度額適用制度を使用して支払いができました。
ちなみに申請書を発送して、本当に一週間で届きました。

この高額医療費支給制度ですが、月をまたいでの申請はどうやら難しいそうです。
ヴァイ子は4月20日から4月24日までの入院だったので何も問題はありませんでしたが、例えば4月29日から5月3日までなどになると、今回のように支給はされないみたいです。
改めて申請書を確認してみると、有効期限が4月1日から4月30日までとなっていました。
今後こちらの制度を使われる方は、是非注意してスタッフさんと相談してみてください。

保険会社から振り込まれる手術・入院見舞金

母親の友達に保険レディがいて、そちらの勧めからあまり何も考えずにおすすめプランに加入していたヴァイ子。
しかしFIREを目指すにあたり、今年から保険の見直しをして、母親の友達に失礼にあたらない程度に削りました。
その矢先での手術&入院決定!
以前のプランのままだとおそらく10万円は多く貰えていたのかもしれませんが・・・。
人生は勉強です。

削った末のプランがレディースプランで、かなり安い上に女性特有の疾患に対して保険金が給付されるというものでした。
そのため、今回の入院&手術も適用され、18万円の給付金をいただきました。
大体のところ、高額医療費の支給と合わせて支払った額を差し引くと、8万円のボーナスを貰えたといった感じでしょうか。

この保険会社への給付金請求も一見面倒くさい手続きに感じますが、今はスマホでさくさくできて楽でした。
ヴァイ子の場合です。

  1. 入院が決まった時点で担当(母親の友達)に連絡
  2. 提出書類が自宅に届く
  3. 入院~退院
  4. 提出書類に必要事項を記入、病院から貰う提出書類をまとめる
  5. スマホから保険会社へアクセス
  6. 全て写真を撮って提出

こちらで記入する提出書類は手術内容や病院名です。
添付されているお手本には医療的な専門用語が使用されていて難しく感じますが、病院から貰う診療明細書から当てはまる欄を探すだけになります。
病院から貰ってそのまま写真を送るだけの書類は退院証明書、かつ手術を受けた者は診療明細書でした。
この3枚の書類を保険会社のホームページから画像送信します。
それから約3日前後で給付金が指定した銀行口座に振り込まれます。
ヴァイ子はGWが重なったこともあり少し時間がかかりましたが、ホームページから受付状況が確認できるので不安はありませんでした。

初めての入院・手術から学んだこと、分かったこと

言い方はおかしいですが、入院・手術って楽です。
こんなこと言えるのも今回ヴァイ子は必ず治るチョコレート嚢胞だったことや、負担の少ない腹腔鏡手術だったからかもしれませんが。
ただ、怯えていたほど病院は社会から離れた怖い場所ではないし(居酒屋みたいな手術室があるくらいですから)、手術も術後もそこまで痛くないです。
なんにしても、ここまで思わせてくれる病院スタッフの皆さんの手厚い待遇のお陰で、病院という場所への恐怖心がなくなりました。

あとは、ご時世上面会禁止なことはヴァイ子としては良かったです。
病院は面会禁止に関係あってかなくてかは分かりませんが、フリーWi-Fiが完備されていたのでスマホやタブレットで十分暇つぶしができました。
大好きな多部ちゃんのドラマ『わたナギ』を一気見しちゃったよ♥

そして見栄っ張りで強がりなヴァイ子は、例え家族であっても弱った姿を見せたくないので、誰の目も気にせずに辛いときは堂々と弱々しく振る舞うことができました。
家族って一番自分のことを心配してくれるのが分かるので、多分面会があったら無理をして元気に振る舞ったり、動き回ったりしていたかもしれません。
自分のことをただの一患者としか知らないスタッフさん達だけと治療していく方が、辛いときや不安なときは素直に甘えられて楽でした。
多分これから妊娠しても、お産は一人の方がいいんだろうなーと思いました。

エピローグ

ヴァイ子のチョコレート嚢胞手術記録はこれでおしまいです。
負担が少なく入院日数も短めですが、初めての入院や全身麻酔、そして妊活の大事なプロセスとして記録します。
後日談で早速妊娠しました~なんて投稿ができることを夢見ています。