とんでもない誤解を生む石川の方言

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石川県で使われる方言で「〇〇しねや」「はよしね」という言葉があります。
当然ですが相手の生命活動の停止を願う言葉ではありません
この分かっている人とそうでない人でとてつもない温度差を生み出す方言について今回はまとめます。

しね!(しなさい!)

今更ですが、この”しね”は”相手に行動を促す言葉”として使われます。
「はよしね」→「はやくしなさい」
といった感じで、状況にもよりますがそれほど強い言葉ではなく、普段の会話で普通に使われます。まぁ方言なので子供や若者も皆が使う言葉ではありませんが。
「あんたはよしね」「あんたこそはよしねま」なんていう”しねしね合戦”が始まると、県外の人からすれば通報案件ですね。

調べてみるとどうやら福井県と加賀市(石川県南部)で主に使われている言葉のようです。
僕の体感では今まで違和感を覚えたことはないので石川県内共通の方言だと思っていました。
能登では通じなかったりするのでしょうか?石川県でも能登と加賀では別世界ですからね。

金沢では「〇〇しまっし」という言葉が一般的になりますが、金沢とそれ以外で言葉が通じないことはなさそうです。
しましまにしまっしま」(しましま模様にしなさい)は県内共通のネタという認識です。

しね!(相手の生命活動の停止を願う言葉ではないツッコミ)

言葉の意味は変わりますが、相手の生命活動の停止を願う意味で使われる”しね”をツッコミとして使う地域があります。はい、僕の地元です。
日常的に「しね!」と言います。ニュアンス的には”うるさい”や”黙れ”というような感じで、本当に相手の生命活動の停止を願う意味で使われることはありませんし、皆が普通に使う言葉だと思っていました。※ちなみに大人になると使わなくなってきます

ある時、県外の大学に進学した友人Nと友人Jはこんな話をしてくれました。
N「大学の友達にしねって言ったらすごく落ち込んでた」
J「わかる、何でそんなこと言われないといけないんだろ?って顔するよな?」
18年以上生きてきて自分たちの言葉遣いが悪いことに気付かされる瞬間!
僕の生まれた地域の人はとても穏やかな性格をしている、そう思っていたので衝撃でした。
「たしかに悪い言葉だよな、気を付けよう」と反省していたのですが石川県が舞台のアニメ”花咲くいろは”を見ていた時です。
第1話終盤、主人公の緒花が石川県に来て初対面の民子に言われた言葉が
民子「しね!」

お前もかーい!
やめろ、県外の人はそれで深く傷つくんだからやめろ!
アニメでは県民性を表現しているのかは分かりませんが、僕の生まれた地域以外でもツッコミとして気軽に使っている方を見かけるので、もしかすると石川県あるあるの可能性があります。
もしも石川県民と交流をもつ場合は、強い言葉を使われても動じない心で挑んでください。


県民性って面白いですよね。
風習や言葉遣いがガラッと変わりますし、同じ県でも地域でさらに異なってきます。
自分の常識が相手の常識ではない、そういう意識を持つように心掛けたいと思います。